ねえ、気づいてよ……
「すずねちゃん!」
小さい怜がこっちに走ってくる。
「れいくん!」
私も負けじと走って、お互いに抱きついた。
「かえろう?」
「どこに?」
なんて、心地いい夢なんだろう。
あ、死にかけだから、これ、最後の夢になるのかな。
「かえろう?おれたちのお家に。まだ、すずねちゃんには伝えたいことがいっぱいあるんだ」
「つたえたいこと?」
「うん!だから、はやくめをさまして」
「うん!わたし、がんばるね!」
そうして、小さい怜と私は指切りをした。