好きと…素直になりたい!!でも…。


 「まほちゃんは、」と声をかけようと振り向けば何処にもいない。

 周りを必死にキョロキョロしても見当たらない。


 「青山君、まほちゃんと坂井君が見当たらないの、どうしよう」


 私は心配で二人を捜そうとしたら青山君に止められた。

 「心配いらない、二人なら大丈夫だ、それより雪が迷子になる、ほら、行くぞ」


 でもやっぱり心配で、二人を探している間に私が迷子になる確率は高い。


 ホテルがお客様のために用意した観覧席へ到着し、私達はお客様たちから離れた席へと座る。



 二人きりドキドキが止まらない、どうしよう青山君に聞こえませんように。


 青山君をじっと見つめてしまう、大きな花火音さえ耳に入ってこない。


  二人の距離はほんの数センチ、でも心の距離は……
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