離してよ、牙城くん。
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「百々〜、合コン行かない?」
とある日の放課後。
校内の自動販売機で飲み物を買い、中庭で花葉とゆっくりしているとき。
花葉の突拍子のなさに、飲んでいたミルクティーを思わずブッと吹き出した。
「わっ、百々だいじょーぶ?!」
「う、うん、たぶん……だいじょ、ぶ」
吹き出してしまったミルクティーは花葉にはかからなかったようで、ひとまず安心。
スマホを置いて慌てて背中をさすってくれる花葉に感謝しつつも、さきほどの言葉が頭から離れない。
「ええっと、花葉……? 合コンって、なんで急に?」
わたしの知ってる合コンであっていれば……、男女が集まって仲良く、なる、アレ。
花葉はいままでそういう類のものにわたしを誘ってきたことはなかったし、これからもそうだと思っていた。
そもそも、わたしにはそんな縁がなかっただけかもしれないけれど。