離してよ、牙城くん。
かんがえて牙城くん
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「それでさあ、リアの情報では我らが校長はカツラだって言うんだけど〜!そんなんみんな知ってるよねって話!」
「……うん、花葉。
朝から元気なのはいいことだけど、もっと爽やかな話が聞きたいなあ……」
「なんでよ、百々も思ってるくせにい〜〜おりゃおりゃ」
「校長先生が可哀想だよ……」
わたしの頰をふにふに触ってくるのは、お友だちの橘花葉。
家が近くて毎日いっしょに登校しているんだけど、花葉は変わっているために、話題がちょっと朝らしくない。
昨日は確か、新婚の若い教頭先生のお弁当が、特大おにぎりただひとつらしいという謎の話題だったり。
どこからそんなこと聞いてくるんだって思うほどのネタばかり。