離してよ、牙城くん。
百々には嫌われたけれど、わたしは百々が大切で、大好きだから。
どうしても、妹だけは守りたかったんだ。
ナギは、わたしと別れてよかったと思う。
最低だけれど、あとから考えれば、本当にそう感じるんだ。
闇に光る銀髪を見たときは、ナギとは運命だと信じていた。
でもね、ナギの運命は、きっときっと……百々だった。
こんなこと……、喋る予定はなかったのになあ。
ごめんね、百々、ナギ、祥華。
わたしのことはたくさん恨んでいいから、いつか、許してほしい……なんて贅沢かな。