離してよ、牙城くん。







ずっとずっと、いっしょにいたいって思わせてくれるきみが好き。


牙城くんが……、大好きなの。







「……ね、牙城くん」


「ん、……どーしたの百々ちゃん」




「ううん……、呼んでみたくなっただけだよ」


「まじ可愛い」




「……なんだか親バカみたいだよ、牙城くん」


「ちげえよ、彼氏バカ。百々ちゃん限定」





「……えへへ、すき」


「可愛すぎて泣かせにきてるよね。俺もすき」





どれだけまわり道したっていい。


牙城くんが、笑顔でわたしのとなりにいてくれるなら。




それだけで、わたしは幸せ。


……ね、牙城くんはどう思う?





「……ん、俺も、すっげえ幸せ」





ほらね。

牙城くんは、……笑った顔がいちばん似合うんだ。












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