離してよ、牙城くん。







3日後、……土曜日。


休日は、牙城くんに会うのを禁止されている日。





その日の真夜中に、外出したらいけない……?


……どうして。







疑問符が隠しきれないけれど、牙城くんの顔にはあまり踏み込むな、というメッセージが書いている気がして口を閉ざした。


でも、牙城くんはわたしの心を読んだように、その言葉の真意を少しだけ教えてくれる。




「悪い奴らが、集まるから。
取って食われたくなきゃ、外出るな。……わかった?」



「う、うん……」




「ん、ならいい」








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