離してよ、牙城くん。
「よぉっし!食べまくるぞ〜〜!!」
女子高生とは思えない雄叫びをあげながら店内を物色しはじめた花葉に苦笑いを返しながら、後ろをついていく。
お、美味しそう……!!
なんとも女子の心を掴むというか、思わずよだれが……!
そうこうして、楽しみながら食べて話して、1時間ほど経過した頃。
ピロンッと軽やかな通知音が鳴り、わたしはスマホを取り出した。
花葉に断ってから操作をすると、どうやら淡路くんからの連絡が。
“ 朝倉さん、もしかしてシュガガにいる? ”
その文字にびっくりして、即座に“ そうだよ ”と返すと、既読がつき……返信がこなくなった。
……ど、どういうこと?!
混乱してスマホをじーーっと穴を開くほど見つめていると、そのわたしの様子に気づいた花葉がもぐもぐゴクンとしたあと、「どうしたのー?」と尋ねてきた。