わかりました、結婚しましょう!(原題:橘部長を観察したい!)
羽織っていただけのバスローブを脱がされて、深く口づけされながら、私はこれまでのことを思い出していた。
婚姻届を出した日の宮燈さんには、まだ焦りがあった。クリスマスイブの日も結局、食欲より性欲を優先してた。今は何かが違う。「私」を支配した宮燈さんは、どこか余裕すらある気がする。
舌を絡めてると体が熱くなって、触れられてないのに濡れていく。乱暴なくらいに胸を揉まれて、私は自分で姿勢を変えて背もたれに体を預けた。
私を見下ろす夫に向かって自分から足を開き、「さっきの続きをしてください」とお願いした。
「宮燈さん……ここ」
「ああ……」
宮燈さんは跪いて私の腿を押さえた。柔らかくて熱い舌が私の体に触れると、広げている指が震えてくる。
「んっ、ふ……ぁ……あっ……」
舌で押し上げるように愛撫され続けていると、腰が揺れてきた。耐えられなくて逃げようとしたけれど足を掴まれて歯を立てられる。
舌を入れられて、文字通り"食べられて"る。熱い体液が溢れていくから、部屋に響く音が卑猥だった。啜られてびくんと背がのけ反った。
「や、やだ! 宮燈さんっ、や!」
私の手は宮燈さんの肩までは届かないから、空を掴む。髪に触れるけど、撫でるようにしか届かないからねだってるみたい。結局、宮燈さんは「息できない、から、ほんとに……やめて!」と私が言うまでやめてくれなかった。