わかりました、結婚しましょう!(原題:橘部長を観察したい!)
またひょいっと抱えられてベッドに放り出された。ハリウッドツインだからやたら広く感じて、絶対やりたい放題にされるー! と逃げたくなってしまった。膝を閉じて枕の方へ体を引くと、少しだけ笑っている宮燈さんが言った。
「自分で広げて誘ったくせに、いやなのか?」
「や、じゃないですけど……あっ……」
覆いかぶさるようにして体を押さえつけられる。下半身が密着してるから熱を感じて期待してしまう。それなのに、宮燈さんは動かないまま、笑って私を見下ろしていた。
「桜がいいように、好きにして」
また?! ……でも、初めての時と違って、今の私はどうしたら気持ちいいかを教え込まれている。恥ずかしいから睨んでも、宮燈さんは全然動いてくれない。
「じゃあ、今から愛しますね……」
思い切って足を開いて腰を押し当てた。擦りつけて、腰を動かしながら、宮燈さんの首に両腕を回して引き寄せた。私からキスをする。吸い付いて舌を絡ませて必死で貪った。熱くて我慢できないと思ったから本能のままに夫の体に足を絡めた。
下腹部に圧迫感。
私の中に入ってきて、擦っていく感覚に思わず腰を引いてしまった。感触さえ脳に響いてくる気がして、感覚が鋭敏になりすぎてるなと思った。でももう、とまらない。
キスをやめて、喘ぎながら宮燈さんを抱き寄せる。耳にかかる吐息が熱くて、背中がぞくぞくした。触れ合ってる肌が汗ばんでいく。全部溶けそう。どんどん深く入ってくるから、気持ちよくて思考出来ない。もう達してしまいそうで、目を閉じたまま動くのをやめた。宮燈さんが耳元で喘ぐ。
「……っ、桜……あと少し……」
「あ、あぁ……っ!」
宮燈さんの重さを感じて私が叫ぶように喘いだのと同時に、私と宮燈さんが隙間なくぴったりくっついた。奥への快感に勝手に腰が跳ねあがってますます深くなる。全部入ったんだ……と思っていると、宮燈さんが言った。
「桜、愛してる」
「あ……あぁっ!」
宮燈さんは奥まで何度も攻めてくる。
私の好きにしろって言ったくせに! 初めての時と同じ! 宮燈さんは結局自分の好きにしてる!
そう思って抵抗しようとしたけれど、もう私にはお構いなしに激しさを増していく。また宮燈さんの事以外、何も考えられなくなっていくけれど、私はその浮遊感を幸せだと感じていた。