わかりました、結婚しましょう!(原題:橘部長を観察したい!)
「前にも言った。私は君以外どうでもいい」
「だって……隠し事するから……何か、わかんなくなっちゃって……」
「だから、わからせる」
そう言って宮燈さんが私にキスをした。芯が熱くなるのを感じて、宮燈さんの背に爪を立ててしまった。
「ごめんなさ……ぁ……」
言葉は唇で塞がれて、また舌が入ってくる。舌の横も裏側も舐められて、くっつけ合ってると気持ちよくて体から力が抜けていく。両手をだらっとさげてひたすらキスをしていると、宮燈さんが私の腰を掴む。
「んんっ!! んーっ!」
自重で深く沈んでるのに、さらに抉られる。腰から手がおりていって、お尻を掴んで広げてくる。恥ずかしくて逃げたいから身をよじったけど体が浮かない。足に力を入れてみたけど、曲げた膝を伸ばすことさえ出来ない。キスをやめて欲しい。そう思って宮燈さんの頬に触れたけど、唇が離れてもすぐに追いかけられて食べられてしまった。
「んっ! ん……あ……」
「桜、君は私のものだ。私だけのもの。逃げられるくらいなら、閉じ込めて、昼も夜もないくらいに抱いて君を壊してしまいたい」
内定式の日に妄想してた内容そのままじゃねーかと思った。あの時も「財力あるし、やりかねないから怖い」と思ったが、本人からそう言われるとは。
「……宮燈さんって冷静沈着に見られがちですけど、理性的じゃないですもんね」
感情をあまり表に出さないから、現にクールだと誤解されてるし、わかってるのはご両親と杉岡さんくらいじゃないかな。そう思って私が笑ったら、宮燈さんは何故か嗜虐的で冷徹に笑う。
「理性的じゃないなとは自分でも思う。どうなるか試してみるか?」
「待って! いいです! 本性出さなくていいですからー!!」