わかりました、結婚しましょう!(原題:橘部長を観察したい!)
遮光カーテンだから灯りを消すと部屋は暗い。でも外からはバイクのエンジン音や、大通りの喧騒が聞こえてくるから、何だか恥ずかしかった。着ていた服を全部脱がされて、ベッドに押し倒されて、至近距離にドストライクの美貌があるから、私は見とれていた。
耳を舐められるとくすぐったくて気持ちいい。ちゅ、と軽くキスされて、頭がぼんやりしてきた。
「橘部長……」
「役職ではなく、私の名前を呼んでくれないか? わかるか?」
「……宮燈、ですよね」
「父がつけたそうだ……私が唯一、父から貰ったもの」
橘社長を思い出して違和感を覚えた。あんな優しそうな人なのに、唯一?
「桜」
名前を呼ばれて思考が停止した。何だか胸がきゅっとなる。
声を出さないようにと思って口をきつく閉じた。熱が陰にこもって肩が震える。シーツの衣擦れの音と、私の吐息。
体を重ねていると、気持ちよくて気を失いそうになるから橘部長だけを見て何も考えないようにした。撫で付けてる前髪が少し乱れてる。やっぱりいつもと違う。大好き。
そう思っていると、急にまた「桜」と名前を呼ばれた。絡めてた指に力がこもるから、切なくて何かが溢れそうな位に気持ちいい。深く抉られて腰が跳ねた。火照って痙攣してる身体は自分じゃないみたい。
「……はあ、何か、いま物凄く気持ちいい……」
橘部長の視線が揺らいだから、自分で口走っておきながらめちゃくちゃ恥ずかしくなって横を向いた。
「なんでもないです!」
「……とても綺麗だ」
「はっ? え? き、綺麗とか初めて言われたんですけど」
「もっと見たい。桜の、その綺麗な顔……」
橘部長にキスされながらまたゆっくり揺さぶられて、そのあとは夢中で、もうよくわからない。
何度も何度も敏感な所を攻められて、震えて悦んでる私を見下ろしてる橘部長は、少しだけ嗜虐的な表情になってきて、私はそれを凄まじいくらいに綺麗だなと思っていた。
待ち望んでいた奥への衝撃は重たくて、慣れない私には痛みの方が大きかった。
でも溺れた私は、嬉しくて抱き着いて喘いで、酷い顔だったと思う。
私が首に腕を回していたから、橘部長の表情を見ることは出来なかったけれど、首筋に感じる甘い息遣いに、私は興奮していた。
奥にくる。昇りつめていくのがわかる。好きな人と離れたくなくて、私が絡みついていく。
セックスって全身運動だ。疲れた。
体を離したら急激な眠気に襲われて、視界に靄がかかったみたいにぼんやりしている。
「……桜? 大丈夫か?」
「だ、いじょぶ……じゃないです……」
物凄く気持ちいいし、幸せ。
そういえば、昨日はゼミの準備であんまり寝ていないんだった。そのまま私は、気を失うように眠ってしまった。
耳を舐められるとくすぐったくて気持ちいい。ちゅ、と軽くキスされて、頭がぼんやりしてきた。
「橘部長……」
「役職ではなく、私の名前を呼んでくれないか? わかるか?」
「……宮燈、ですよね」
「父がつけたそうだ……私が唯一、父から貰ったもの」
橘社長を思い出して違和感を覚えた。あんな優しそうな人なのに、唯一?
「桜」
名前を呼ばれて思考が停止した。何だか胸がきゅっとなる。
声を出さないようにと思って口をきつく閉じた。熱が陰にこもって肩が震える。シーツの衣擦れの音と、私の吐息。
体を重ねていると、気持ちよくて気を失いそうになるから橘部長だけを見て何も考えないようにした。撫で付けてる前髪が少し乱れてる。やっぱりいつもと違う。大好き。
そう思っていると、急にまた「桜」と名前を呼ばれた。絡めてた指に力がこもるから、切なくて何かが溢れそうな位に気持ちいい。深く抉られて腰が跳ねた。火照って痙攣してる身体は自分じゃないみたい。
「……はあ、何か、いま物凄く気持ちいい……」
橘部長の視線が揺らいだから、自分で口走っておきながらめちゃくちゃ恥ずかしくなって横を向いた。
「なんでもないです!」
「……とても綺麗だ」
「はっ? え? き、綺麗とか初めて言われたんですけど」
「もっと見たい。桜の、その綺麗な顔……」
橘部長にキスされながらまたゆっくり揺さぶられて、そのあとは夢中で、もうよくわからない。
何度も何度も敏感な所を攻められて、震えて悦んでる私を見下ろしてる橘部長は、少しだけ嗜虐的な表情になってきて、私はそれを凄まじいくらいに綺麗だなと思っていた。
待ち望んでいた奥への衝撃は重たくて、慣れない私には痛みの方が大きかった。
でも溺れた私は、嬉しくて抱き着いて喘いで、酷い顔だったと思う。
私が首に腕を回していたから、橘部長の表情を見ることは出来なかったけれど、首筋に感じる甘い息遣いに、私は興奮していた。
奥にくる。昇りつめていくのがわかる。好きな人と離れたくなくて、私が絡みついていく。
セックスって全身運動だ。疲れた。
体を離したら急激な眠気に襲われて、視界に靄がかかったみたいにぼんやりしている。
「……桜? 大丈夫か?」
「だ、いじょぶ……じゃないです……」
物凄く気持ちいいし、幸せ。
そういえば、昨日はゼミの準備であんまり寝ていないんだった。そのまま私は、気を失うように眠ってしまった。