わかりました、結婚しましょう!(原題:橘部長を観察したい!)
今日、私が着ているのは、これまたなっちゃんに教えてもらった古着屋さんで買った、いわゆるキレイめワンピース。「親に結婚の挨拶へ行く時はワンピース!」とのネット記事を鵜呑みにして買った物。実際、清楚に見えるから不思議だ。
後ろから橘部長に抱きしめられて、それを鏡で見ているのが何だか恥ずかしい。橘部長は私の髪にキスしながら、ゆっくり服を脱がせてくる。下着だけになって恥ずかしくて、鏡から体ごと背けて、後ろに立っていた橘部長に抱きついた。
「もー恥ずかしいからやめてください」
そう言ったけど、やめてくれなかった。上を向かされてキスされながら、背中のホックを外された。そういえば、下着は新調してなかったな、恥ずかしい!
今度は可愛い下着を買いに行こうと考えて、今まで自分がどれだけ無頓着だったか思い知らされた。「桜さん、恋は突然やってくる。そやさかい、準備してへんとあかんよ」とは、なっちゃんの有難いお言葉。
本当に突然だった。でも結婚まで突然だと思わないじゃん?!
橘部長が唇を離して、私を見下ろしている。至近距離で見るのは初めてじゃないのに、美人過ぎていまだにドキドキする。一生ドキドキするのかな。慣れる日は来ないんじゃないかな。
「宮燈さんも脱いでよ。私ばっかり恥ずかしい」
見られてるのが恥ずかしいから、えいえいとボタンをはずしてシャツを脱がせた。アンダーシャツをめくっても、身長差があって届かないから、精一杯背伸びをした。しまったと思った時には遅かった。
「きゃあぁ!」
無防備に晒してしまった胸を、掴むように揉まれて、私は悲鳴をあげた。
「あっ、あっ……待って、だめ、いや!」
揉まれながら指で先端をつつかれて、尖るのがわかる。軽く引っ張るように摘まんでるから、痺れそうなくらいに気持ちいい。
橘部長は立て膝をついて、胸を舌で愛撫し始めた。
「んん、や……」
お風呂でナニかするのかな、と思ってビクビクしてたのに、結局、入る前からえっちなことをされてしまった。
舌先でなぶられてると、体の芯が熱くなって濡れていく。かろうじて残っていた下着も脱がされて我慢できなくて喘いだ。熱くてもどかしい。
「……お風呂、入りましょう?」
結局、私から誘うみたいになってしまったのが悔しかった。