永遠に咲け
そして咲愛の足をグッと持ち上げた、永久。
そのまま、太ももに口唇を押しつけた。
「んん……あ…んぁ……」
「フフ…ついた!キスマーク…
知ってる?太ももにキスマークつける、意味」
「………」
「それはね。
“支配”だよ…」

「え……?」
「ねぇ…咲愛の好きな人は誰?」
「お兄様」
「だよね?
こんな俺も好き?」
「……うん」
「ほんとに?」
「好きだよ。どんなお兄様でも………
でも……怖い…」
咲愛の潤んでいる、目。

「………あ…ごめん」
その目に諭されたそうに目を伏せ、組み敷いていた咲愛から下りた。

「お兄様…?」
咲愛も起き上がり、永久の顔を覗き込んだ。
「ごめんね……」
「どうしたの?急に?
私、なんかしたかな?」
頭を撫でながら、問いかける咲愛。

「ううん、ただの嫉妬……」
「え…?」
「このネックレス…中森が選んだって聞いて……」
ほんとは、それだけじゃないが……

「あ、ごめんなさい。
でも、カーネーションにしたいと思ったのは私だよ!
薔薇だと、ありきたりかなって今日色々調べたの……
それに、お兄様の“覚悟”にちゃんと答えたくて……」
「うん、嬉しいよ?凄く」

「お兄様、信じて?
私が好きなのは、お兄様だけ!!
あ、違う。
愛してるのは、お兄様だけ!!
お兄様と一緒に幸せになりたくて、カーネーションにしたんだよ!」
「うん、わかってるよ…!
俺も、咲愛だけを愛してる!!」
そして、咲愛にキスをした永久だった。
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