永遠に咲け
部屋に戻っていく咲愛の後ろ姿を見つめる三人。
「黒」
「ん?」
「なんで、あんな言い方するんだよ…!?」
「永久こそ、わかってない!
“覚悟”の意味」
「あ?」
「二人には“普通”や“ワガママ”は通用しないんだよ!ほんとは…外を二人で手を繋いで歩くことさえも、許されない。二人が地獄に落ちても、一生“大河”の名前を背負って生きなきゃいけないんだよ!」
「永久様は、魔物です。
咲愛様がどんどんあなたの愛に溺れて、狂っていく………」
ガン━━━━━!!!
永久が壁を殴る。
「……ってるよ。
俺はただ…咲愛に笑っててほしいだけなんだ。
咲愛が笑ってくれるなら、何でもしてあげたい。
咲愛の涙はもう……見たくない」
「それは、僕達も同じです。
だから、無謀なことはしてほしくないんです」
「永久…咲愛様の幸せのためにも、もう勝手な行動はやめてくれ!」
中森と黒谷の悲痛な言葉。
「わかった」
永久は一言呟いて、部屋に戻った。
咲愛は部屋で泣いていた。
「“大河”の人間か…
なんで、私は大河 咲愛なんだろう。
なんで、お兄様はお父様の弟なんだろう」
「お兄様…永久……永久…」
「咲愛!」
「え?」
コンコン━━━━
「咲愛、顔見せて?」
ゆっくりドアの方に行く。
「お兄様…」
「開けて?」
「ごめんなさい…私がワガママ言ったせいで、お兄様まで怒られた」
ドアに額をコツンとくっつけ話す、咲愛。
「そんなこと気にしないで?
咲愛だけは、俺にもっとワガママ言っていいんだよ?
咲愛だけが許される。
…………お願い、顔見せて?
咲愛を抱き締めて“大丈夫だよ”って言いたい」
カチャ━━━━
ゆっくりドアを開けると、優しい顔をした永久がいた。
「黒」
「ん?」
「なんで、あんな言い方するんだよ…!?」
「永久こそ、わかってない!
“覚悟”の意味」
「あ?」
「二人には“普通”や“ワガママ”は通用しないんだよ!ほんとは…外を二人で手を繋いで歩くことさえも、許されない。二人が地獄に落ちても、一生“大河”の名前を背負って生きなきゃいけないんだよ!」
「永久様は、魔物です。
咲愛様がどんどんあなたの愛に溺れて、狂っていく………」
ガン━━━━━!!!
永久が壁を殴る。
「……ってるよ。
俺はただ…咲愛に笑っててほしいだけなんだ。
咲愛が笑ってくれるなら、何でもしてあげたい。
咲愛の涙はもう……見たくない」
「それは、僕達も同じです。
だから、無謀なことはしてほしくないんです」
「永久…咲愛様の幸せのためにも、もう勝手な行動はやめてくれ!」
中森と黒谷の悲痛な言葉。
「わかった」
永久は一言呟いて、部屋に戻った。
咲愛は部屋で泣いていた。
「“大河”の人間か…
なんで、私は大河 咲愛なんだろう。
なんで、お兄様はお父様の弟なんだろう」
「お兄様…永久……永久…」
「咲愛!」
「え?」
コンコン━━━━
「咲愛、顔見せて?」
ゆっくりドアの方に行く。
「お兄様…」
「開けて?」
「ごめんなさい…私がワガママ言ったせいで、お兄様まで怒られた」
ドアに額をコツンとくっつけ話す、咲愛。
「そんなこと気にしないで?
咲愛だけは、俺にもっとワガママ言っていいんだよ?
咲愛だけが許される。
…………お願い、顔見せて?
咲愛を抱き締めて“大丈夫だよ”って言いたい」
カチャ━━━━
ゆっくりドアを開けると、優しい顔をした永久がいた。