永遠に咲け
「じゃあ…咲愛、レジ行ってくるから!」
「うん、ここで待ってるね!」
里花がレジに並んでいる間、咲愛は商品を見ていた。

「君、可愛いね~!」
「え?」
「ヤバッ…綺麗すぎ……」
「芸能界とか興味ない?」
「は?興味ありません。失礼します!」
里花の方に向かおうとする、咲愛。

「ねぇねぇ、君くらいのレベルだったらすぐに人気者だよ!」
その咲愛の腕を掴む。
「え?ちょっ…やめ…」
「いってぇ……!!!」

「誰の女に…手ぇ出してんだよ…!?」
咲愛が見上げると、男の手を掴み捻っている永久がいた。
「ひっ…!」
永久に睨まれ、ビクッと震える男。
「え?お兄様……!?」
「咲愛、もう大丈夫だよ。
怖かったね……
黒!コレ!」
と後ろにいた、黒谷に男を渡した。
「ん、了解~」

「咲愛、おいで?」
両手を広げる、永久。
「う、うん」
永久の方に向かうと、頭を撫でられた。
「大丈夫?」
「うん、ありがとう。助けてくれて!」
「うん…」
「お兄様…どうしてここに?」
「たまたま、見かけたの。そしたら男に手を掴まれてるし……てか、中森は?」
「今日は里花と二人で買い物したくて、中森さんには遠慮してもらったの」
「ダメだよ。咲愛は姫みたいなもんだから、誰かを必ずつけなきゃ!」
「うん…ごめんなさい」
「だから、今から俺が傍にいる!」
「は?
永久、何言ってんの!?仕事があるんだから、中森を呼べばいいでしょ?
今から呼ぶから、車戻ってよ!」
「お兄様、言う通りに中森さん呼ぶから仕事戻って!」
「わかった…」
おとなしく、車に戻っていったのだった。
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