強引上司は虎視眈々と彼女を狙ってる【7/12番外編追加】
本当は部長に、いつから私のことが好きだったの、とか、聞きたいことは色々あったけれど、部長の瞳にたぎる熱とか、再び繋いだ手の熱さとか、そういうものを目の当たりにしてしまったらもう何にも言えなくて。
それからどちらも口を開くことなく連れられるがままにホテルの部屋に入り、今に至ると言う訳だーー。
「…一華…」
キスの合間に部長が私の名前を呼ぶ。
吐息混じりの色気を孕んだその声が、身体中を駆け巡る。
すると、ドレスの後ろのファスナーをジー、と下ろされ、それはすとん、と足元に落ちた。
いつも私の頭を撫でる、ゴツゴツした大きくて優しい手が、今は私の敏感なところを執拗に愛撫する。
そのギャップに酔いしれる。
腰が砕けそうになったところでベッドに運ばれ、私たちは窓から入り込む僅かな月明かりに照らされながら、肌を重ね合わせたのだったーー。