強引上司は虎視眈々と彼女を狙ってる【7/12番外編追加】
つい自虐ネタをぶっ込んでしまった。

「え、何、お前向井にフラレたの?」

「…傷、抉らないでもらえます?」

「自分で言ったんじゃん。告ったの?」


「告るつもりなんて微塵もなかったのに、2人で飲みに行った時つい口から出ちゃったんですよ好きだって。誤魔化すのもなんか違う気がしてちゃんと伝えたんですけど、私のことそういう風には見たことないって」

あぁ、思い出したらまた泣きそうだ…

「…それって一昨日?」

「そうですけど…なんで分かるんですか」

「メガネ。目腫れてんの誤魔化すために掛けてたろ?」

…部長、気づいてたんだ。バレてないと思ってた。

「…ま、俺も向井の恋愛スタンス知ってるし、俺が何言ったところで下手な慰めにしかなんねーから余計なことは言わねーけど。でもよく頑張ったな、三好」

優しく困ったように眉尻を下げて、ゴツゴツした大きな手でガシガシ私の頭を撫でるから、堪えていた涙が一粒、二粒溢れていく。

慌てて顔を覆うけど、涙は部長に見られてしまったらしい。
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