強引上司は虎視眈々と彼女を狙ってる【7/12番外編追加】

童心に返って水溜りをバシャバシャしていると、

「…おい、そこの酔っ払い」

と突然背後から声が掛かる。

ビックゥゥゥ!

人は本当に驚くと声が出ないらしい。

振り返れずにいると、

「お前今日同期会じゃなかったのか。こんな所で、くくっ、何してるんだ?」

振り返らずとも分かる、それは部長だった。

「…ぶ、部長じゃないてすか〜!びっくりさせないで下さいよもう!同期会終わって藤よしに〆のお茶漬けでも食べに行こうと思ってたところですよ!」

ようやく振り返ると、部長は口許に手の甲を当てて笑いを堪えていた。

「…いや、俺が聞いてるのは水溜りでそんなはしゃいで何してるんだってことなんだけど。くくっ…」

めっちゃ笑ってるじゃないですか…

「…子供の時やりませんでした?水溜りバシャバシャ」

「やったけど、大人になってからやる奴初めて見たわ、俺」

「…じゃあほら、部長もやりましょうよ一緒に!楽しいですよ?」

そういうと同時にぐいっと部長の腕を引き、水溜りに引き入れる。
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