強引上司は虎視眈々と彼女を狙ってる【7/12番外編追加】

大の大人2人が並んで入れる程に大きな水溜りだ。

「おわっ！お前、あっぶねっ」

慌てる部長を見て、あははっ、と笑いが溢れた。

ったく、しょうがねぇなぁ、と部長も笑う。


水溜りで年甲斐もなくはしゃいでバカみたいだけど、部長と2人でバシャバシャする水溜りはバカみたいに楽しかった。




「お前相当酔ってんなー。何杯飲んできた？」

水溜りではしゃいだ後、藤よしで私は梅茶漬けを、部長は普段ランチの時間にしか提供されない慶子ママ特製サバ味噌定食を特別に作ってもらって食べている。

部長は残業だったらしい。

そう言えば部長と同じ企画部の向井もみっちゃんも、今日は同期会に遅れて参加していた。

同期会があることを知った部長が、最近お前らも忙し過ぎたから、ある程度の所で区切りつけて同期会で息抜きしてこいと送り出してくれたと言っていたっけ。

部長はその後も残って残業していたということだ。