神殺しのクロノスタシスⅢ
もっとずっと汚くて。

罪にまみれ、拭えない返り血にまみれ。

貪欲で、孤独で。

死にたがりの寂しがり屋で。

未だに死に場所を求め、探し、彷徨い。

己の欠落を、他の何かで埋めようとして。

己の殺した人々の呪詛の声を、聞いていながら聞こえない振りをして。

それでいて。

贖罪と言う大義名分のもと、無様に生き恥を晒し続ける。

誰かに必要とされ、認められたいが為に。

他の誰かや、自分を傷つけることで、自分を顧みてもらおうとする、

幼稚で、子供みたいで。

光を眩しく思いながら、自分は闇の中から抜け出そうとしない、抜け出せない、抜け出してはいけない…。

…『殺戮の堕天使』。

それが、僕だ。

ルーチェス・ナジュ・アンブローシアの本性だ。
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