神殺しのクロノスタシスⅢ
「いやぁ遅かったですねぇ、お二人さん」

シュニィと共に、学院長室に駆け込むと。

そこには既に、フルメンバーが揃っていた。

授業中の時間のはずなのに、令月とすぐりさえここにいる。

どうして…。

「その問いに、この僕が答えましょう。あれは、つい30分ほど前のこと…」

「前置きは良いんです。さっさと話を進めますよ」

ナジュが、物語風に語ろうとしたところを。

イレースが制して、そして俺に、一枚の封筒を差し出した。

何だ、この真っ黒の封筒…。

それに。

やけに、皆の顔が暗い。

特に令月とすぐりの二人…。

その理由が、この封筒の中に入っているのか?

俺は、恐る恐る封筒の中身を開けた。

そしてその中身を読んで、理解した。

これは挑戦状だ。

俺達イーニシュフェルト魔導学院と、ここにいる全ての人間の命運を左右する、

…いや。

ルーデュニア聖王国の命運を左右する、挑戦状だった。

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