神殺しのクロノスタシスⅢ
「令月!!」
「…」
すんでのところで後方に飛び退き、首の切断は免れたものの。
令月の首筋から、大量の血が溢れ出していた。
小太刀を地面に落とし、片手で出血部を押さえ。
令月は、苦しそうに血を吐いた。
即死は免れた。
だが、放置すれば数分で失血死する。
「令月君…!」
シルナが、瞬時に令月に回復魔法をかけ、止血した。
これで失血死は避けられるが、しかし、身体に負ったダメージと、失った血が戻る訳ではない。
令月の息は荒く、肩が大きく上下していた。
そして、重症を負っているのは、令月だけではない。
「ぐ…ぅ…」
無理矢理身体を動かされたすぐりの腕が、玩具のように壊されていた。
右腕は関節が外れ、雑巾を絞ったように捻られ。
左手首はポッキリと折れ、手のひらが地面に垂れ下がっている。
倒れそうになったところを、無理矢理立たされた為に、脚も負傷しているらしく。
左脚が、おかしな方向に曲がっていた。
本当は、立っていることも出来ない身体になっている。
そして。
無理矢理、自分の限界を超えて魔力を使わされている為だろう。
令月と同じく、すぐりも苦しそうに血を吐き、目は虚ろになっていた。
魔力も体力も、もう限界なのだ。
当たり前だ。
魔力は無限ではない。それなのにあんな猛攻を、長時間続けられるはずがない。
明らかに、身体も痛みも、限界を越えている。
それなのに。
「あぐっ…!あっ…うぅ…!」
令月に断ち切られ、最早再生することも不可能なほどに消耗しているはずの、すぐりの身体から。
すぐりの肉体を切り裂くような音を立てて、再び黒いワイヤーが生えた。
もう、あんなものを再生する力は残ってないはずなのに。
無理矢理、すぐりの身体を操って…!
すぐりの目は虚ろで、身体はだらりと垂れ下がり、半ば意識を失いかけていた。
それなのに、『薄暮』によって、無理矢理立たされていた。
まるで、死ぬまで戦えと言わんばかりに…。
「…」
すんでのところで後方に飛び退き、首の切断は免れたものの。
令月の首筋から、大量の血が溢れ出していた。
小太刀を地面に落とし、片手で出血部を押さえ。
令月は、苦しそうに血を吐いた。
即死は免れた。
だが、放置すれば数分で失血死する。
「令月君…!」
シルナが、瞬時に令月に回復魔法をかけ、止血した。
これで失血死は避けられるが、しかし、身体に負ったダメージと、失った血が戻る訳ではない。
令月の息は荒く、肩が大きく上下していた。
そして、重症を負っているのは、令月だけではない。
「ぐ…ぅ…」
無理矢理身体を動かされたすぐりの腕が、玩具のように壊されていた。
右腕は関節が外れ、雑巾を絞ったように捻られ。
左手首はポッキリと折れ、手のひらが地面に垂れ下がっている。
倒れそうになったところを、無理矢理立たされた為に、脚も負傷しているらしく。
左脚が、おかしな方向に曲がっていた。
本当は、立っていることも出来ない身体になっている。
そして。
無理矢理、自分の限界を超えて魔力を使わされている為だろう。
令月と同じく、すぐりも苦しそうに血を吐き、目は虚ろになっていた。
魔力も体力も、もう限界なのだ。
当たり前だ。
魔力は無限ではない。それなのにあんな猛攻を、長時間続けられるはずがない。
明らかに、身体も痛みも、限界を越えている。
それなのに。
「あぐっ…!あっ…うぅ…!」
令月に断ち切られ、最早再生することも不可能なほどに消耗しているはずの、すぐりの身体から。
すぐりの肉体を切り裂くような音を立てて、再び黒いワイヤーが生えた。
もう、あんなものを再生する力は残ってないはずなのに。
無理矢理、すぐりの身体を操って…!
すぐりの目は虚ろで、身体はだらりと垂れ下がり、半ば意識を失いかけていた。
それなのに、『薄暮』によって、無理矢理立たされていた。
まるで、死ぬまで戦えと言わんばかりに…。