神殺しのクロノスタシスⅢ
「何ですか、もー…。僕、今から精神世界でイチャイチャタイムだったんですけど?」
恋人同士の逢瀬を邪魔するとは。
全く、無粋にも程がある。
大体、下校時刻過ぎてるんだけど?
イレースさん辺りに見つかったら、そろそろ拳骨くらい食らうと思うけど。
密告しようかなぁ。
なんて、僕が考えているのも知らず。
「大変なんだって〜!ナジュせんせーなんとかして。俺を助けてよ」
「はぁ…。よく分かりませんけど、僕何すれば良いんですか」
「…?心読んで分かってるんじゃないの」
失礼な。
「みだりに人の心を読むな!って怒られるんですよ。羽久さんに」
「へぇ〜!ナジュせんせー、人の言うこと聞く気あったんだね」
やっぱり密告しようかな。
教師に向かって、この物言い。
…まぁ。
教師を名乗ることが出来るほど、真っ当な人間じゃないのは、自分でも理解しているが。
それはともかく。
「何が大変なんですか。やっぱり王子様ですか?」
「あぁぁ、もう、それ言わないでよ〜…。結局、王子様になる方法が思いつかないんだからさ」
なんだ、王子様のなり方が分からなくて、ヘルプを求めてきたんじゃなかったのか。
まぁ、そんなことでヘルプ求められても。
僕に出来るアドバイスは、「来世に期待!」くらいだから。
でも、不死身の身体で死のうとすること以上に、大変なことはないと思ってるから。
なろうと思えば、なれるんじゃないの?白馬の王子様。
何百年かかければ余裕。
それはともあれ。
今回は、白馬の王子様案件ではないらしいので。
仕方ない。小テストの採点代わりに、生徒の相談に乗ってあげようか。
わー僕ってなんて良い教師。
何せ、イーニシュフェルト魔導学院の教師陣の中で、人気ナンバーワンを虎視眈々と狙う男だからな。
「で、何ですか?」
「…」
すぐりさんは、しばし黙り込んだ。
物凄く真剣な目で。
今から人を殺そうとしてる顔だな。
僕は死なないが。
そして、すぐりさんはようやく。
その、重い口を開いた。
「…ナスが」
…ナス?
「ナスの…収穫期が…迫ってるんだよ」
…。
…。
…なんか、よく意味分かんないし。
多分意味が分かっても、超どうでも良いことだろうなーと発覚したので。
やっぱり帰ってもらって良いですかね。
恋人同士の逢瀬を邪魔するとは。
全く、無粋にも程がある。
大体、下校時刻過ぎてるんだけど?
イレースさん辺りに見つかったら、そろそろ拳骨くらい食らうと思うけど。
密告しようかなぁ。
なんて、僕が考えているのも知らず。
「大変なんだって〜!ナジュせんせーなんとかして。俺を助けてよ」
「はぁ…。よく分かりませんけど、僕何すれば良いんですか」
「…?心読んで分かってるんじゃないの」
失礼な。
「みだりに人の心を読むな!って怒られるんですよ。羽久さんに」
「へぇ〜!ナジュせんせー、人の言うこと聞く気あったんだね」
やっぱり密告しようかな。
教師に向かって、この物言い。
…まぁ。
教師を名乗ることが出来るほど、真っ当な人間じゃないのは、自分でも理解しているが。
それはともかく。
「何が大変なんですか。やっぱり王子様ですか?」
「あぁぁ、もう、それ言わないでよ〜…。結局、王子様になる方法が思いつかないんだからさ」
なんだ、王子様のなり方が分からなくて、ヘルプを求めてきたんじゃなかったのか。
まぁ、そんなことでヘルプ求められても。
僕に出来るアドバイスは、「来世に期待!」くらいだから。
でも、不死身の身体で死のうとすること以上に、大変なことはないと思ってるから。
なろうと思えば、なれるんじゃないの?白馬の王子様。
何百年かかければ余裕。
それはともあれ。
今回は、白馬の王子様案件ではないらしいので。
仕方ない。小テストの採点代わりに、生徒の相談に乗ってあげようか。
わー僕ってなんて良い教師。
何せ、イーニシュフェルト魔導学院の教師陣の中で、人気ナンバーワンを虎視眈々と狙う男だからな。
「で、何ですか?」
「…」
すぐりさんは、しばし黙り込んだ。
物凄く真剣な目で。
今から人を殺そうとしてる顔だな。
僕は死なないが。
そして、すぐりさんはようやく。
その、重い口を開いた。
「…ナスが」
…ナス?
「ナスの…収穫期が…迫ってるんだよ」
…。
…。
…なんか、よく意味分かんないし。
多分意味が分かっても、超どうでも良いことだろうなーと発覚したので。
やっぱり帰ってもらって良いですかね。