神殺しのクロノスタシスⅢ
「二十音。もういない。もういなくなったよ」
「…」
「もう敵はいない。二十音の敵も私の敵も、もういなくなったから。ね?もう大丈夫」
二十音をしっかりと抱き締めて、背中をさする。
すると。
二十音が放っていた爆発的な殺気が、急激に霧散していった。
「…いない?」
きょとんと尋ねてくる二十音。
「うん、いないよ」
そう、もういない。
レーヴァテインは、君が殺した。
君の人格なんだから、君がどうしようと自由…なのかもしれないけど。
私は、レーヴァテインにも生きて欲しかった。
例え彼女が、二十音の望まない人格なのだとしても。
彼女には、彼女の意志があった。
だから生きて、そしてヴァルシーナちゃんの、唯一の味方であって欲しかった。
それなのに、レーヴァテインはあまりにもあっさりと、殺されてしまった。
この子…二十音の手によって。
これでまた、ヴァルシーナちゃんは孤独だ。
一人ぼっちに、逆戻りすることになった。
それでも。
二十音を責めることは、私には出来なかった。
どうして、この私が二十音を責めることが出来ようか。
ヴァルシーナちゃんだけでも、逃がすだけで精一杯だった。
「君は何も悪くない…。二十音、君は悪くない…」
「しーちゃん…」
「良い子だね、二十音。もう大丈夫…。もう、終わったからね」
そう、終わった。
後味は悪いけれど。
これで、ひとまず。
「…」
「もう敵はいない。二十音の敵も私の敵も、もういなくなったから。ね?もう大丈夫」
二十音をしっかりと抱き締めて、背中をさする。
すると。
二十音が放っていた爆発的な殺気が、急激に霧散していった。
「…いない?」
きょとんと尋ねてくる二十音。
「うん、いないよ」
そう、もういない。
レーヴァテインは、君が殺した。
君の人格なんだから、君がどうしようと自由…なのかもしれないけど。
私は、レーヴァテインにも生きて欲しかった。
例え彼女が、二十音の望まない人格なのだとしても。
彼女には、彼女の意志があった。
だから生きて、そしてヴァルシーナちゃんの、唯一の味方であって欲しかった。
それなのに、レーヴァテインはあまりにもあっさりと、殺されてしまった。
この子…二十音の手によって。
これでまた、ヴァルシーナちゃんは孤独だ。
一人ぼっちに、逆戻りすることになった。
それでも。
二十音を責めることは、私には出来なかった。
どうして、この私が二十音を責めることが出来ようか。
ヴァルシーナちゃんだけでも、逃がすだけで精一杯だった。
「君は何も悪くない…。二十音、君は悪くない…」
「しーちゃん…」
「良い子だね、二十音。もう大丈夫…。もう、終わったからね」
そう、終わった。
後味は悪いけれど。
これで、ひとまず。