神殺しのクロノスタシスⅢ
「ふぅ…。終わったな」
「結局イレースちゃんが勝ちかぁ…」
「どの世界でも、女性は強い、ってことかな」
「いやぁイレースさんは特別でしょう。某あずきアイスもびっくりの頑固さを備え、」
「何か言いましたか?」
ギラリ、と目が輝くイレース。
おいおい、お前不死身だからってイレースを怒らせるとか馬鹿なのか。
と、思ったら。
「僕は、学院長の心を読んで代弁しただけなので」
「えぇぇっ!?私!?」
シルナに、責任を押し付けやがった。
最低。
「学院長。私が何ですって?」
「いや、い、イレースちゃんは凄いよ。君はその、どんな状況でもしぶとく生き延びられて凄いと思います!」
苦し紛れの敬語。
ここで言葉を間違えたら、線香花火の後に、イレースの盛大な雷花火を見ることになるからな。
「それはそれで面白そうですね」
「お前のせいだろ、馬鹿ナジュ」
犠牲にされるシルナのことも、少しは考えてやれよ。
「ま、まぁ、それはともかく。片付けようよ。明日の朝には、生徒達も帰ってくることだし」
場を宥めるように、天音がそう言った。
良かったな、こういうとき天音がいて。
収拾つかなくなるところだった。
「む、仕方ないですね…。もう夜も遅いですし、早いところ撤収しましょうか」
シルナ、命拾い。
「ですねー。僕も、そろそろリリスとイチャつく時間ですし…」
「何言ってるんですか。片付けは大人達でやるんですよ」
「うぇ〜」
うぇーじゃねぇ。
やるんだよ。
それから。
「子供らは帰れ。帰って寝ろ」
「え。何で?」
「子供はもう寝る時間だ」
「大丈夫だよ。僕達、夜の方が活動的になるから」
夜行性かよ。
未だに、暗殺者時代の癖が抜けてないようだが。
イーニシュフェルト魔導学院に来たからには、そうは行かない。
「良いから、二人は帰って寝ろ。片付けはこっちでやっとくから」
「えー」
「異論は認めん。子供は寝る時間だ」
しっしっ、と二人を追い返す。
準備も片付けも、大人達の仕事だ。
子供は、遊んで寝るのが仕事。
故に、お前達はさっさと帰れ。
「仕方ないなぁ…。帰ろっか、『八千代』」
「そうだね」
宜しい。
寄り道せず帰れよ。
暗闇の中、学生寮に帰っていく二人を見届け。
俺達は、宴の片付けを始めた。
「結局イレースちゃんが勝ちかぁ…」
「どの世界でも、女性は強い、ってことかな」
「いやぁイレースさんは特別でしょう。某あずきアイスもびっくりの頑固さを備え、」
「何か言いましたか?」
ギラリ、と目が輝くイレース。
おいおい、お前不死身だからってイレースを怒らせるとか馬鹿なのか。
と、思ったら。
「僕は、学院長の心を読んで代弁しただけなので」
「えぇぇっ!?私!?」
シルナに、責任を押し付けやがった。
最低。
「学院長。私が何ですって?」
「いや、い、イレースちゃんは凄いよ。君はその、どんな状況でもしぶとく生き延びられて凄いと思います!」
苦し紛れの敬語。
ここで言葉を間違えたら、線香花火の後に、イレースの盛大な雷花火を見ることになるからな。
「それはそれで面白そうですね」
「お前のせいだろ、馬鹿ナジュ」
犠牲にされるシルナのことも、少しは考えてやれよ。
「ま、まぁ、それはともかく。片付けようよ。明日の朝には、生徒達も帰ってくることだし」
場を宥めるように、天音がそう言った。
良かったな、こういうとき天音がいて。
収拾つかなくなるところだった。
「む、仕方ないですね…。もう夜も遅いですし、早いところ撤収しましょうか」
シルナ、命拾い。
「ですねー。僕も、そろそろリリスとイチャつく時間ですし…」
「何言ってるんですか。片付けは大人達でやるんですよ」
「うぇ〜」
うぇーじゃねぇ。
やるんだよ。
それから。
「子供らは帰れ。帰って寝ろ」
「え。何で?」
「子供はもう寝る時間だ」
「大丈夫だよ。僕達、夜の方が活動的になるから」
夜行性かよ。
未だに、暗殺者時代の癖が抜けてないようだが。
イーニシュフェルト魔導学院に来たからには、そうは行かない。
「良いから、二人は帰って寝ろ。片付けはこっちでやっとくから」
「えー」
「異論は認めん。子供は寝る時間だ」
しっしっ、と二人を追い返す。
準備も片付けも、大人達の仕事だ。
子供は、遊んで寝るのが仕事。
故に、お前達はさっさと帰れ。
「仕方ないなぁ…。帰ろっか、『八千代』」
「そうだね」
宜しい。
寄り道せず帰れよ。
暗闇の中、学生寮に帰っていく二人を見届け。
俺達は、宴の片付けを始めた。