神殺しのクロノスタシスⅢ
すぐりの編入学手続きをした、翌日。
場所は、学院の医務室。
天音に令月の容態を聞くと、「もう毒も抜けてるし、本人も元気そうだよ」とのことだったので。
教師陣揃って、医務室に突撃。
理由は、勿論。
令月に対する、お説教である。
「この度は大変なご迷惑をお掛けしまして、誠に申し訳ございませんでした」
本人も、怒られることは自覚していたらしく。
俺達が来るなり、ベッドの上で、きっちりと完璧な、非の打ち所のない土下座を披露してくれた。
別に土下座しろとまでは言ってないが。
しかし、土下座並みの悪事を働いたことは事実である。
「訂正しなさい」
「はい?」
「君は迷惑はかけてない。私達に、大変な心配をかけた。訂正しなさい」
「分かった。この度は大変なご心配をお掛けしまして、誠に申し訳ございませんでした」
「はい、宜しい。とにかく頭は上げなさい」
「かくなる上は、切腹してお詫びを、」
「ちょ、やめなさいそれはやめなさい。ってか何でまた小刀持ち歩いてるの!」
全く、相変わらずだよこいつは。
別に切腹してもらう必要はないが。
反省してもらう必要は、大いにある。
「あのなぁ、令月。お前、俺と約束したよな?」
「…したね」
「覚えてるだろ?」
こくりと頷く令月。
素直なのは良いことなんだけどな。
守らないからな、こいつ。約束。
「一人で背負うなって言ったろ?」
「言ったね」
「で、お前何をした?」
「一人で『八千歳』と、一騎討ちしに行った」
大罪人だよ。
「破ったらどうなるって言った?」
「二週間以内に全科目、10枚以上レポートを書いて提出してもらう」
「実行しろ」
「分かった」
即答しやがった。
本気でやる気かよ。
「冗談だよ…」
「え?だってそういう約束だったんだから。やるよ。不眠不休でやれば多分間に合う」
そういう問題じゃねぇっての。
「イレース。言ってやれ」
「そうですね。不眠不休でやれば間に合うでしょう。実行しなさい」
おい。
「…と、言いたいところですが。あなたは病み上がりなので、今回は妥協してあげましょう」
と、溜め息混じりのイレース。
ラミッドフルスの鬼教官も、ちゃんと優しいところがあっ、
「妥協して、三週間以内に提出。良いですね?」
「分かった」
期限が一週間延びただけだった。
鬼教官、やはり容赦がない。
止めようかと思ったが、やめておいた。
約束を破ったら罰則。それをちゃんと、令月に叩き込んでおかなくては。
また一人で独断専行されちゃ、堪らないからな。
レポート課題を与えておけば、大人しくしてるだろう。
「…それで」
令月が、口を開いた。
「『八千歳』は?どうなったの?」
…ずっと、それを気にしてたって顔だな。
心配するな。そのことも含めて、お前に話しに来たんだ。
場所は、学院の医務室。
天音に令月の容態を聞くと、「もう毒も抜けてるし、本人も元気そうだよ」とのことだったので。
教師陣揃って、医務室に突撃。
理由は、勿論。
令月に対する、お説教である。
「この度は大変なご迷惑をお掛けしまして、誠に申し訳ございませんでした」
本人も、怒られることは自覚していたらしく。
俺達が来るなり、ベッドの上で、きっちりと完璧な、非の打ち所のない土下座を披露してくれた。
別に土下座しろとまでは言ってないが。
しかし、土下座並みの悪事を働いたことは事実である。
「訂正しなさい」
「はい?」
「君は迷惑はかけてない。私達に、大変な心配をかけた。訂正しなさい」
「分かった。この度は大変なご心配をお掛けしまして、誠に申し訳ございませんでした」
「はい、宜しい。とにかく頭は上げなさい」
「かくなる上は、切腹してお詫びを、」
「ちょ、やめなさいそれはやめなさい。ってか何でまた小刀持ち歩いてるの!」
全く、相変わらずだよこいつは。
別に切腹してもらう必要はないが。
反省してもらう必要は、大いにある。
「あのなぁ、令月。お前、俺と約束したよな?」
「…したね」
「覚えてるだろ?」
こくりと頷く令月。
素直なのは良いことなんだけどな。
守らないからな、こいつ。約束。
「一人で背負うなって言ったろ?」
「言ったね」
「で、お前何をした?」
「一人で『八千歳』と、一騎討ちしに行った」
大罪人だよ。
「破ったらどうなるって言った?」
「二週間以内に全科目、10枚以上レポートを書いて提出してもらう」
「実行しろ」
「分かった」
即答しやがった。
本気でやる気かよ。
「冗談だよ…」
「え?だってそういう約束だったんだから。やるよ。不眠不休でやれば多分間に合う」
そういう問題じゃねぇっての。
「イレース。言ってやれ」
「そうですね。不眠不休でやれば間に合うでしょう。実行しなさい」
おい。
「…と、言いたいところですが。あなたは病み上がりなので、今回は妥協してあげましょう」
と、溜め息混じりのイレース。
ラミッドフルスの鬼教官も、ちゃんと優しいところがあっ、
「妥協して、三週間以内に提出。良いですね?」
「分かった」
期限が一週間延びただけだった。
鬼教官、やはり容赦がない。
止めようかと思ったが、やめておいた。
約束を破ったら罰則。それをちゃんと、令月に叩き込んでおかなくては。
また一人で独断専行されちゃ、堪らないからな。
レポート課題を与えておけば、大人しくしてるだろう。
「…それで」
令月が、口を開いた。
「『八千歳』は?どうなったの?」
…ずっと、それを気にしてたって顔だな。
心配するな。そのことも含めて、お前に話しに来たんだ。