神殺しのクロノスタシスⅢ
「…?」
きょとんと首を傾げるベリクリーデ。
そんなベリクリーデを取り囲むように、四人組の男達はベリクリーデを包囲。
良い獲物を見つけた、と言わんばかりに、にやにやと嫌な笑みを浮かべている。
あーあ…。
だから、全く。言わんこっちゃない。
「可愛いねーお姉ちゃん。何やってんの?」
「?ゴミ箱探してるの」
素直に答え過ぎだろ。
しかし、不埒な男共は、ベリクリーデの答えになんて全く興味はないらしく。
「なぁ、今暇?ちょっと俺達と遊びに行かない?」
…出たよ。
ナンパの常套句。
「遊ぶ…?何して遊ぶの?」
「ついてきてくれたら分かるよ。楽しいぜ。な?」
「大丈夫大丈夫、すぐ帰してあげるからさ」
「向こうに車待たせてあんの。一緒に行こうぜ」
ここぞとばかりに、畳み掛ける男衆。
普通の女性なら、怖がるか怯えるか。
芯の強い女性なら、「結構です!」と毅然として答えるのだろうが。
如何せんうちのベリクリーデは、アホなので。
「楽しいの?じゃあ行くー」
ナンパ男共にとっては、最高に良いカモ。
「そうこなくっちゃ。ほら、こっちこっち」
リーダー格らしき、金髪ピアスの不埒者が。
ベリクリーデの肩に、図々しくもその薄汚い手を乗せようとしたとき。
俺は内心、本日九度目の溜め息をつきながら。
金髪ピアスの手が、ベリクリーデの肩に触れる前に。
その手を、ガッチリと掴んで止めた。
「…あ?」
突然入ってきた横槍に、金髪ピアスが眉をひそめる。
「悪いな。こいつ、俺のツレなんだ。あんたらに連れて行かれちゃ困るな」
「…は…?」
突然割り込んできた俺に、露骨に顔をしかめる金髪ピアス。
しかし。
「ジュリスあのね、この人達、遊びに連れてってくれるんだって。一緒に行こ?」
何故か、ちょっと嬉しそうなベリクリーデ。
お前は、たった今俺が、お前の窮地を救ってるんだってこと分かってるのか?
とりあえず、ベリクリーデは無視だ。
「何だお前…この子の彼氏か?」
「彼氏ではないが…。お前らにやる訳にはいかねぇな」
「へぇ…」
金髪ピアス含め、四人の不埒者共が。
今度は、俺を威嚇するように取り囲んだ。
どうやら。
お前らも、それなりに「熟練」してるらしいな。
こんなことばっかやって、人生楽しいのかね。
「お兄ちゃん、お前多勢に無勢で、よくそんな威勢良く…」
「…悪いが」
我ながら、大人気ねぇなぁとは思うが。
「お前らのお遊びに付き合ってるほど、俺は暇じゃねぇんだよ」
俺は、印籠のようにそれを見せた。
きょとんと首を傾げるベリクリーデ。
そんなベリクリーデを取り囲むように、四人組の男達はベリクリーデを包囲。
良い獲物を見つけた、と言わんばかりに、にやにやと嫌な笑みを浮かべている。
あーあ…。
だから、全く。言わんこっちゃない。
「可愛いねーお姉ちゃん。何やってんの?」
「?ゴミ箱探してるの」
素直に答え過ぎだろ。
しかし、不埒な男共は、ベリクリーデの答えになんて全く興味はないらしく。
「なぁ、今暇?ちょっと俺達と遊びに行かない?」
…出たよ。
ナンパの常套句。
「遊ぶ…?何して遊ぶの?」
「ついてきてくれたら分かるよ。楽しいぜ。な?」
「大丈夫大丈夫、すぐ帰してあげるからさ」
「向こうに車待たせてあんの。一緒に行こうぜ」
ここぞとばかりに、畳み掛ける男衆。
普通の女性なら、怖がるか怯えるか。
芯の強い女性なら、「結構です!」と毅然として答えるのだろうが。
如何せんうちのベリクリーデは、アホなので。
「楽しいの?じゃあ行くー」
ナンパ男共にとっては、最高に良いカモ。
「そうこなくっちゃ。ほら、こっちこっち」
リーダー格らしき、金髪ピアスの不埒者が。
ベリクリーデの肩に、図々しくもその薄汚い手を乗せようとしたとき。
俺は内心、本日九度目の溜め息をつきながら。
金髪ピアスの手が、ベリクリーデの肩に触れる前に。
その手を、ガッチリと掴んで止めた。
「…あ?」
突然入ってきた横槍に、金髪ピアスが眉をひそめる。
「悪いな。こいつ、俺のツレなんだ。あんたらに連れて行かれちゃ困るな」
「…は…?」
突然割り込んできた俺に、露骨に顔をしかめる金髪ピアス。
しかし。
「ジュリスあのね、この人達、遊びに連れてってくれるんだって。一緒に行こ?」
何故か、ちょっと嬉しそうなベリクリーデ。
お前は、たった今俺が、お前の窮地を救ってるんだってこと分かってるのか?
とりあえず、ベリクリーデは無視だ。
「何だお前…この子の彼氏か?」
「彼氏ではないが…。お前らにやる訳にはいかねぇな」
「へぇ…」
金髪ピアス含め、四人の不埒者共が。
今度は、俺を威嚇するように取り囲んだ。
どうやら。
お前らも、それなりに「熟練」してるらしいな。
こんなことばっかやって、人生楽しいのかね。
「お兄ちゃん、お前多勢に無勢で、よくそんな威勢良く…」
「…悪いが」
我ながら、大人気ねぇなぁとは思うが。
「お前らのお遊びに付き合ってるほど、俺は暇じゃねぇんだよ」
俺は、印籠のようにそれを見せた。