神殺しのクロノスタシスⅢ
帰り道。
…そういえば。
ふと、思い出したことがある。
「お前、俺にどんぐりくれようとしてたらしいが」
「うん。要る?」
「…要らねぇけど…」
何に使うの?どんぐり。
「要らないの?帰ったら、また木に登って収穫しようと思ってたのに…」
おい。
今、とんでもないことを聞いた気がするぞ。
「馬鹿か?お前は今朝、自分が木から墜落したのを忘れたのか?」
「でも、どんぐり欲しかったから」
「何でそんなに、どんぐりを欲しがるんだよ…?」
お前の前世、リスか何か?
「ジュリスにあげようと思ったんだ」
「…」
…そうか。
俺の為に、わざわざ木に登ってまで、どんぐりを収穫しようとしたのか。
それはありがとうな。
しかし。
「…俺の前世は、リスじゃねぇぞ」
「?」
「俺、お前にどんぐりが好きなんだ、とか話したことあったか?」
「ない」
だよな。
俺もないよ。お前にどんぐり好きをアピールした記憶は。
そもそも俺は、どんぐりは食べない。
それなのに何故この女は、木登りしてまで、俺の為にどんぐりを収穫しようとしたのか。
全く以て謎である。
「何でどんぐりなんだ…」
「ジュリス、どんぐり食べたいかなぁと思って」
どうしてそう思ったんだ?
どんぐりを見て、何故「あ!ジュリスが好きそう!」と思ったのか。
「そもそもなぁ…どんぐりなんて、美味いもんじゃないぞ」
栗か何かと、勘違いしてるのかもしれないが。
どんぐりって、渋いしアクが強いし。
そりゃ大昔の、食べるものがない頃は、重宝されていた時代もあるが。
現代で、どんぐりを食用にする人は、多分ほとんどいない。
ましてや、ナマで食べるのはどうかと思う。
しかし、ベリクリーデは。
「そうなの?」
案の定、普通の木の実と勘違いしている。
「あぁ。食べるにしても、相当手を加えないと食べられない」
「そうなんだ…。秋になったら皆が群がって穫って食べてたから、よっぽど美味しいんだと思ってた」
…?
ベリクリーデ、お前今、何て?
…そういえば。
ふと、思い出したことがある。
「お前、俺にどんぐりくれようとしてたらしいが」
「うん。要る?」
「…要らねぇけど…」
何に使うの?どんぐり。
「要らないの?帰ったら、また木に登って収穫しようと思ってたのに…」
おい。
今、とんでもないことを聞いた気がするぞ。
「馬鹿か?お前は今朝、自分が木から墜落したのを忘れたのか?」
「でも、どんぐり欲しかったから」
「何でそんなに、どんぐりを欲しがるんだよ…?」
お前の前世、リスか何か?
「ジュリスにあげようと思ったんだ」
「…」
…そうか。
俺の為に、わざわざ木に登ってまで、どんぐりを収穫しようとしたのか。
それはありがとうな。
しかし。
「…俺の前世は、リスじゃねぇぞ」
「?」
「俺、お前にどんぐりが好きなんだ、とか話したことあったか?」
「ない」
だよな。
俺もないよ。お前にどんぐり好きをアピールした記憶は。
そもそも俺は、どんぐりは食べない。
それなのに何故この女は、木登りしてまで、俺の為にどんぐりを収穫しようとしたのか。
全く以て謎である。
「何でどんぐりなんだ…」
「ジュリス、どんぐり食べたいかなぁと思って」
どうしてそう思ったんだ?
どんぐりを見て、何故「あ!ジュリスが好きそう!」と思ったのか。
「そもそもなぁ…どんぐりなんて、美味いもんじゃないぞ」
栗か何かと、勘違いしてるのかもしれないが。
どんぐりって、渋いしアクが強いし。
そりゃ大昔の、食べるものがない頃は、重宝されていた時代もあるが。
現代で、どんぐりを食用にする人は、多分ほとんどいない。
ましてや、ナマで食べるのはどうかと思う。
しかし、ベリクリーデは。
「そうなの?」
案の定、普通の木の実と勘違いしている。
「あぁ。食べるにしても、相当手を加えないと食べられない」
「そうなんだ…。秋になったら皆が群がって穫って食べてたから、よっぽど美味しいんだと思ってた」
…?
ベリクリーデ、お前今、何て?