神殺しのクロノスタシスⅢ

「これ…ここにいるの、私の任務で…」

「あ？あぁ…。そうか、そうだったな…」

「私はここで、一人で頑張って…。ちゃんと任務が出来たら、一人でもちゃんと出来るんだよって、ジュリスに…」

「…」

「褒めて…もらいたかったから。私、痛くても…頑張って…」

「…そうか」

ジュリスは、私を強く、強く抱き締めた。

「よく頑張った。お前は、本当によく頑張ったよ。一人でもちゃんと出来た」

…！

「見直したよ、ベリクリーデ。お前は強い。よく耐えた。よく頑張った。だから、もう…頑張らなくて良い」

「…ジュリス…」

「もう充分だ。任務は終わりだ。帰ろう。一緒に、王都に帰ろう」

帰る。

ジュリスと一緒に、あの居心地の良い場所に。

「…良いの？」

「あぁ、もう良いんだ」

「…私、ちゃんと…ジュリスの役に立てる？ジュリスに…迷惑かけたりしない？」

「…迷惑なんて、かけてねぇよ。お前はそのままで良い。生き神様でも、聖なる神でもない。ありのままの…ベリクリーデ・イシュテアでいれば良いんだ」

「…そっか…」

良かった。私、ちゃんとジュリスの役に立てるんだ。

良かった…。

安心すると同時に、私は不意に、また意識が遠のいていった。