ねこ先輩に「好き」を伝える方法。
オムライスを完食し、食器を片付ける。

『食器を洗います!』と言ったけれど、奏多先輩は『座っていていいよ』と、言ってくれる、おもてなし心。

だけど、座っているだけじゃ落ち着かないので、奏多先輩の足元をウロウロしているクロちゃんと遊んでいる。

時々、食器を洗っている先輩を見上げては『格好良いなぁ』なんて、見惚れてしまう。


そんな私の視線に気づいたのか、気がついていないのか、奏多先輩が振り返る。

ドキッと跳ね上がる心臓。

見ていたの、バレたかな……。

と、思っていると。



「そこに電気ケトルあるから、お湯沸かしてくれる?」



食器を洗い終わった先輩が、電気ケトルを指さす。

電気ケトルって、ポットに水を入れたら一瞬でお湯が沸くやつだよね。


私は電気ケトルに水を入れた。

スイッチを入れてお湯が沸くまで待つ。

奏多先輩は冷蔵庫から、美味しそうなデニッシュパンを取り出していた。



「もらい物なんだけど、デザートに食べる?」

「食べたいですっ」



私の反応が面白かったのか、奏多先輩はクスクス笑っている。


食欲旺盛。

がっつきすぎ、って思われちゃったかな。
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