ねこ先輩に「好き」を伝える方法。
小さく頷く私の横を通り過ぎ、奏多先輩は玄関へ向かった。

私も慌てて後を追う。


……ねえ。

奏多先輩。


なんで、私のことを抱きしめたんですか?

理由を知りたいです……。


そう思うのに、言葉が出てこない。

私は夕日にあたる奏多先輩の後姿を見つめていた。
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