ねこ先輩に「好き」を伝える方法。
「実は……」



私は話せるところを話した。

奏多先輩のお家で勉強したこと。

ブレーカーが落ちたこと。

Wi-Fiが繋がらなくなったこと。

……最後に抱きしめられたこと。


そこまで話すと、里紗先輩は持っていたスプーンを置いて、頬杖をついた。

あ、パフェが全部食べ終わっている。



「こんなこと言いたくないけど」



里紗先輩が小さくため息をつく。

そして、まっすぐな瞳で私をとらえる。

里紗先輩の言葉を待つ私。



「本当に結城くんでいいの?」

「……え?」



理沙先輩の口から出た言葉は予想していないものだった。


それって、どういうこと……?


疑問を浮かべる私に、里紗先輩は言葉を続ける。



「付き合っていないのに、女の子を抱きしめるような男でいいの?」

「それは……」



確かに。

私と奏多先輩は付き合っているわけじゃない。

好きな人がいるか、聞いたことはあるけれど、答えてもらったことはない。


……奏多先輩は私のこと、どう思っているんだろう。
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