ねこ先輩に「好き」を伝える方法。
「私から言わせてもらうと、」



里紗先輩の口調は少しきつかった。

それは、私を心配してくれているからだと思うけど。

私は里紗先輩の言葉の続きを待つ。



「芽衣が都合のいいように扱われているとしか思えない」

「……」

「結城くんの態度は中途半端だと思う」



その言葉は、グサッと胸を貫いた。


私は。

奏多先輩と一緒にいられるならそれでいいと思っていたけれど。

客観的に見れば、奏多先輩の態度は中途半端に見えるのか……。


……前に、里紗先輩の噂を教室で止めようとした時のことを思い出す。

『付き合っているんですか?』という、クラスメイトの言葉。

奏多先輩は『付き合っていない』と、ハッキリ言った。


うつむく私に里紗先輩の声が届く。
< 118 / 253 >

この作品をシェア

pagetop