ねこ先輩に「好き」を伝える方法。
ファミレスを出て向かったのは、可愛い雑貨屋さんだった。

店内の奥に、メイクコーナーが、ずらり、と並んでいた。


圧倒されるほどの、化粧品。

こんなにあったら、なにを買っていいのか分からない。


立ち尽くしている私に、里紗先輩は次から次へと化粧品を手に取る。

そして、私の顔のそばまで持ってくる。

イマイチな顔をすれば、コーナーに戻す。

いいかも、と思ったものはカゴに入れる。

里紗先輩は慌ただしく動いていた。

……全部私のためなんだけどね。

ありがたい限りだ。



「これで、基本のメイクはできると思う」

「す、すごい……」



あっという間にメイク道具一式を揃えてくれた里紗先輩。

数個のメイク道具が入ったカゴをレジへもっていく。

当たり前のように財布を出す里紗先輩。


えっ。

このメイク道具は私が使うものだよね。
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