ねこ先輩に「好き」を伝える方法。
「里紗先輩は、財布しまってください!」

「なんでよ」

「だって! これって、私が使うものなんじゃないですか?」

「そうよ」



だったら、私が払うのが普通じゃない?

誰がお会計をするのか揉めている私たちに、店員さんは困り顔。


ほら!

店員さんも困っているから、里紗先輩は財布をしまってください!


私の圧に負けたのか、里紗先輩は財布をしまった。

お会計をする私。

少し高めのお買い物だったけれど、満足。

里紗先輩に選んでもらったことも嬉しいし、これで少しでもかわいくなれるなら嬉しい。


メイク道具が入った紙袋を提げて、雑貨屋さんを出る。

一仕事終わった、という感覚でいると、前を歩いていた里紗先輩が振り返る。
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