ねこ先輩に「好き」を伝える方法。
「ごめんなさい」

「はあっ⁉」



完全に怒りだしたアキラくん。


怖い。

そう思ったのはすでに遅くて。

アキラくんは私の胸ぐらをつかんでいた。



「やめっ、」

「お前が悪いからなっ⁉」

「いやっ……」



やだ。

やめて。

怖い。

誰か助けて。


これからなにをされるのか、怖くてぎゅっと目をつむる。

体全体が震え始める。


誰か。

助けて……。

奏多先輩……!



「ねえ。……なにしているの?」



聞き覚えのある声。

まさか。

本当に来てくれるとは。


目をゆっくり開ける私。


奏多先輩が。

奏多先輩が、私の胸ぐらをつかむアキラくんの腕をつかんでいた。
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