ねこ先輩に「好き」を伝える方法。
「芽衣は危機感なさすぎ」

「えっ、」

「本当、危なっかしい。……どれだけ、心配すればいいんだろう」



奏多先輩の困り顔。

私、気がつかないところで心配かけていたのかな。

しゅん、とする私。



「芽衣は自分が可愛い、って自覚している?」



首を横に振る私。

自分が可愛いなんて思ったことない。

今日はメイクしているから、いつもよりはマシだと思うけど。



「……今言うことじゃないのかもしれないけれど」

「……?」

「俺は芽衣のこと、」



キーン コーン カーン コーン。

チャイムだ。

ホームルーム開始のチャイムが奏多先輩の言葉を遮る。



「……教室戻ろうか」



奏多先輩は私から少し離れて、校舎裏から出ていこうとする。
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