ねこ先輩に「好き」を伝える方法。
……ふと、教室を見渡すと冷たい目で私を見ている人がほとんどだった。


はぁ。

この状態はいつまで続くんだろう。


私は、告白同盟について考えつつ、教室の片隅でひとり、作業を再開した。



「ありえなくねぇ?」



突然大きな声が教室に響いた。

その声の主は。

……アキラくんだった。



「結城先輩にも新井先輩にも手を出すなんて、調子乗っているよなぁ」



その言葉は、私に向けられた言葉だった。

直接的な言葉ではないけれど、遠くからチクチクと言葉を発している。

そんな言葉は無視したいけれど、耳に入ってきてしまう。


気にしない。

気にしない。


そう自分に言い聞かせる。


……でも。

このままでいいのかな。

私、クラスメイトと全く話せないまま、卒業を迎えることになるのかな。
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