ねこ先輩に「好き」を伝える方法。

友達と恋人。

気が付けば、夕日が差し込んでいた。

今日は文化祭準備のため、ホームルームがなかったから時間を気にすることなく集中していた。


周りを見れば、帰り支度をしている。

……文化祭まで残り1週間。

この衣装、ひとりで全部作るとしたら当日まで間に合わないな。

放課後の時間も使って、作業しよう。


私は気合を入れて、作業を進める。

クラスメイトが部活や帰宅のため、教室を出ていくのを横目で見る。

寂しい気持ちもあるけれど、大丈夫。

今日はひとりで作業する結果に終わってしまったけれど、明日はもしかしたら誰かと少しくらい話せるかもしれない。

そう思うと頑張れる気がした。


教室にひとり。

鼻歌を歌いながら衣装を完成に近づけていく。


……そういえば、奏多先輩と会う前。

”ユウさん”と呼んでいたころ。


『お弁当袋、作ってよ』と、言われた。

あれから、まだお弁当袋を作っていない。

それも作って、いつか渡せたらいいなぁ。

受け取ってくれるかな?

作ったら受け取ってほしいな。


……そんなことを考えていると。
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