ねこ先輩に「好き」を伝える方法。
「まだ、芽衣と出逢う前のことなんだけどさ、」

「……?」

「俺、電話で“芽衣のことを友達として見ることができない自分もいる”って言ったの、覚えている?」



覚えています。

と、私は頷いた。

その言葉が嬉しかったから、今でも覚えている。



「その言葉はね、芽衣と出逢う前も出逢えた時からも、変わらない」

「うそ……」

「本当だよ。保健室で好きな人を聞かれたときは告白するチャンスかな、って思ったけど、みんな来ちゃったから」



そうだったの……?

電話越しで言ってくれた言葉は、今も変わらなくて。

保健室では告白しようとしてくれていたの?

知らなかった……。

私は、ずっと『奏多先輩の気持ちはどこにあるんだろう』って考えてしまっていたから。

こんな奇跡みたいなこと、起こっていいのかな。


……今、すごく幸せだ。
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