ねこ先輩に「好き」を伝える方法。
「なんで、俺のこと頼ってくれないの……」



痛いくらい切ない声が耳元で聞こえた。

奏多先輩の感情が、私の心に流れ込んでいるような。

そんな感じ。



「俺は芽衣の彼氏でしょ? 頼ってよ」

「でも、」

「芽衣はひとりで抱え込みすぎなんだよ……」



抱え込みすぎ……。

でも、抱え込まないと、大切な人に迷惑をかけちゃうから。

ひとりで解決しようとしてしまう。

それって、間違っていた選択だったのかな……。



「俺はね」



奏多先輩が私の頬にそっと触れ、持ち上げる。

視線と視線が絡み合う。



「芽衣の笑顔を守りたいんだよ」

「っ、」

「守らせてよ。……もっと頼ってよ」



奏多先輩の腕の中。

奏多先輩の温かい想いが流れ込んでくるような気がした。
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