ねこ先輩に「好き」を伝える方法。
「結城先輩と付き合ったからって調子乗ってんじゃねぇよ」



教室に響き渡る声。

正直、私はこんなことには慣れてしまったから驚かないけれど。

颯汰先輩は驚きを隠せていない。



「可愛くもないくせに、結城先輩と付き合うとか身の程知らず!」



なにも言い返せない私。

確かに私は可愛いわけじゃない。

奏多先輩と釣り合わないのも分かっている。

だけど、そんな言い方は酷い。



「ちょっと、」

「新井先輩は黙っていてください!」



颯汰先輩が止めに入ってくれたけど、彼女は颯汰先輩の言葉を遮った。

なにか言いたげな颯汰先輩。

だけど、それ以上はなにも言わなかった。



「望月さんって意外と男グセ悪いよね」

「意外っていうか、イメージ通り?」

「男グセ悪いとかドン引き」



悪口がハッキリと聞こえる。


もう、どうしたらいいのかな。

今にも泣いてしまいそうな私。

だけど、ここで泣いたら今以上に色々言われるだろう。
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