ねこ先輩に「好き」を伝える方法。
奏多先輩の言葉になにも言い返せなくなる私。

言葉にならない声を出しながら、奏多先輩を見上げる。


目と目が合う。

コツン、と額がぶつかった。



「……ふふっ、」

「あははっ、」



どちらともなく、笑顔がこぼれる。

今、奏多先輩と感じていることが一緒なのかなって思う。

同じタイミングで笑顔がこぼれること。

それって、同じ温度で心が通じ合えているような気がする。

私、今、幸せだ。



「芽衣」

「……はい?」

「好きだよ」



奏多先輩の言葉に心臓が飛び跳ねる。

不意打ち……。

ズルいけど嬉しい。
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