ねこ先輩に「好き」を伝える方法。

「ううっ。一緒にフランクフルト食べようねっ⁉」



そう言って涙を拭いた彼女。

笑顔がこぼれる。

その笑顔はクラスメイト全員に伝染して。



「えっ、私もフランクフルト食べたい！」

「俺も！」

「じゃあ、みんなで行こうぜ！」

「そしたら、うちのクラスよりフランクフルト出すクラスのほうが盛り上がっちゃう！」



その言葉で教室に笑いが起こる。

……みんなでフランクフルト食べたい。

叶うかなんて分からないけれど、そう思えることが幸せだ。



「それより！」



クラスメイトがなにかを思い出したように声を上げる。



「勝手に望月さんをベストカップルコンテストのクラス代表にしたんだけど……」

「うん。里紗先輩から聞いた」



改めてベストカップルコンテストのことが現実味を帯びてくる。