ねこ先輩に「好き」を伝える方法。
*第4章*

迎えた文化祭。

文化祭当日。

学校中が盛り上がっていた。



「お化け屋敷、入っていきませんかぁ?」

「チョコバナナ、売っていますよ!」

「演劇部の劇を見に来てくださいー!」



あちらこちらで宣伝の声が聞こえる。

私たちのクラスも負けてはいない。



「コスプレ写真館! コスプレ体験してみませんかっ?」



大きな声で宣伝。

……宣伝しているんだけど。

お客さんが来てくれない。



「俺らのクラスだけ人少なくねぇ?」



誰かがつぶやく。

その言葉には誰も反論しなかった。

事実、そうだから。


みんなが頭を抱えて悩みだす。



「コスプレっていうのがハードル高かったのかなぁ」



その言葉に頷くクラスメイト。

確かにハードルは高いかもしれない。

だけど、衣装の完成度は高い。

着てみたら絶対写真撮りたくなるような、そんな雰囲気なのに。
< 201 / 253 >

この作品をシェア

pagetop