ねこ先輩に「好き」を伝える方法。
「……着てみるね」

「うん! 更衣室、使っていいよ!」

「ありがとう」



私は教室の中に簡易的に作られた更衣室に入った。

衣装に手を通す。

サイズはピッタリだった。


だけど。

これ、スカート短くないですか?

胸元とかガッツリ開いていますよ?

ネコ耳カチューシャまでつけるの?


恥ずかしさしかないけれど、着替え終わった私は、そっと更衣室を出た。



「……変かな?」



黙るクラスメイトたちの前で顔を赤くする私。 

なにか反応してほしい。

じゃないと、恥ずかしくて逃げたくなる。



「か、」

「か?」

「可愛いっ! やっぱり、似合う!」



静かな空気が一瞬で騒がしくなる。

それは全て、私への誉め言葉で。

なんだか、恥ずかしいけど嬉しくもあった。
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