ねこ先輩に「好き」を伝える方法。
「私の見立てが良かった!」

「望月さんが可愛いからでしょっ?」

「宣伝効果バッチリだな!」



……嬉しい。

思わず笑顔がこぼれる。

コスプレは初めてだけど、挑戦してみて良かったかもしれない。



「望月さん!」

「はいっ」

「このチラシ持って、宣伝してきてもらってもいい?」

「もちろん!」



私は宣伝用のチラシを受け取って、クラスメイト達に見送られながら教室を出た。

教室を出ると、そこは別空間。

私を温かい目で見てくれるクラスメイトはいなくて、すれ違う人たちに物珍しそうに見られている。


やっぱり、似合っていなかったとか?

すれ違う人が私を二度見している。

それからコソコソと話してどこかへ行ってしまう人たち。
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