ねこ先輩に「好き」を伝える方法。
やっぱり似合っていなかったんだ……。

落ち込む私だけど、笑顔だけはキープする。


宣伝!

宣伝しなくちゃ!



「コ、コスプレ写真館やっています! よかったら来てください!」



私はすれ違う人にチラシを渡していく。

チラシを受け取ってくれる人たち。

少しずつ手に持っているチラシが減って嬉しい。


……すれ違う人たちの視線には、まだ慣れないけれど。

 
「コスプレ写真館、やってまーす」



宣伝にも慣れてきたころ。

私はいつの間にか、3年生の教室が並ぶ階に来ていたみたいだった。


……奏多先輩いるかな。

こういうときにでも、奏多先輩のことを思い出してしまう私は重症だ。
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