ねこ先輩に「好き」を伝える方法。
「コスプレ写真館、ぜひ来てください!」



私が大きな声で宣伝をしていると。



「……芽衣?」



後ろから、私の大好きな声で名前を呼ばれた。

思わず振り返る私。

やっぱり、そこに立っていたのは奏多先輩だった。



「奏多先輩!」



私は嬉しくなって、笑みをこぼす。

だけど、奏多先輩の表情はだんだん険しくなっていって。

目が笑っていなかった。



「……なに、その格好」

「クラス店の宣伝ってことで、コスプレしてみました」



笑顔で答える私と正反対に、機嫌が悪そうな奏多先輩。


どうしたんだろう?

いつもの奏多先輩じゃない……。


そう思っていると。

急に手を握られたと思うと、そのまま歩き出した奏多先輩。

小走り状態の私は、引っ張られるままその後を追う。
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